『愛』~愛はコミュニケーション~

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『言葉にも薄化粧』

挿画

 「私のところ、新入社員が入ってきたんだけど、一度、遅刻してきたことを注意したら、むっとされちゃって、もう大変よ」
「あなた、どんなふうに注意したの」
「だから、『遅れちゃだめじゃない。きちんとしなきゃ』って言ったわよ」
「そうよね、誰でもそう言うわね」

 女子大の同窓会でそんな話になっているのを、たまたまそばで聞いていた恩師。
「ふふ、あなたたちは若いのね。注意というけれど、遅刻はけしからんと怒っている感情が、そのまま相手に伝わってしまったのね」
「先生、だって、そうじゃないですか」
「わかる、わかる。でもね、けしからんからといって、そのままを伝えるのは、年長者としては芸がないんじゃないのかなあ」
  そう話しながら恩師は続けます。
「子どものうちはすっぴんでも、大人になると外に出るときは化粧をするでしょ。言葉も同じよ。思ったままを言うんじゃなくて、ちょっぴり化粧してみるのよ」
「言葉に化粧って、どうするんですか」
「どうしたの、すごく心配してたのよ。どこか具合でも悪かったの。って言う手もあるわね」
「そうか、そう言われれば、相手も聞きやすいかもしれませんね」

  恩師の話に、日常の会話にもちょっとした配慮が必要であることを学んだ二人でした。

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