『胸に響いた励ましの言葉』
ペンネーム:AKIRA
消防士を拝命をして、目標である救急隊員になるべく訓練を受けていたある日、訓練中にけがで、救急車で運ばれるということがありました。研修生のころに救急隊員として救急車に乗ったことはありましたが、傷病者側として乗るのは初めてであり、最後まで訓練ができなかった悔しさと惨めさで涙を流していました。
車内に収容され、救急隊の先輩たちといろいろな話をする中で、救急隊を諦めなくてはならないかも知れず、自分の惨めさを訴えた時、救急隊長から「なってしまったことは仕方がない。それよりも今後この経験をどう生かすか考えろ。お前なら何とかなる」と言われました。その隊長は普段は寡黙で、話し掛けづらい雰囲気で、あまり会話をする機会がなかったのですが、その一言が胸に響き、すごく前向きの気持ちになれました。
その一言のおかげで怪我からの復帰を果たし、現在は救急隊員として職務を遂行することができています。今でも隊長には感謝し続けています。