『ねずみくんのチョッキ』
おかあさんが あんで くれた ぼくの チョッキ ぴったり にあうでしょう |
(本文より引用) |
とっても得意げなねずみくんだったのに・・大事なチョッキを仲間の動物たちに次々と貸してあげたら、あらあらあらっ・・・まあたいへん!気づいた時には、ビヨーンとすっかり伸び切っちゃった〜。
「もう着られなくなっちゃったの??ねずみくんがかわいそう・・・」と涙目になっちゃった。えっちゃんと、あっくん。
どうなっちゃうのかな?って心配しながら、一緒にページをめくってみたら・・・。
ああ〜よかった。そこにはすてきな展開が待っていた。
「ねずみくん、よかったね。楽しそう〜」って、ふたりの顔に笑顔があふれた。
その晩、“おやすみなさいのごあいさつ”のとき、えっちゃんが「ママ〜、ねずみくんのチョッキあんで〜!!」と、いきなり飛びついて来た。そしたら弟のあっくんも「ぼくにも〜ぼくにも〜」って負けじと抱きついて来たっけ。
並んだ寝顔を代わる代わるのぞき込んでは、毎晩せっせと編んでいたな、あのころ・・・。
『ねずみくんのチョッキ』
なかえ よしを | 作 |
上野紀子 | 絵 |
ポプラ社 | 出版 |