【愛のコミュニケーション講座】
『第7話』
ミサキは、高校2年生。高校は、電車通学で自宅から約1時間の所にあります。
ある日、ミサキは電車の中で不安と手の震えに見舞われました。とっさに途中下車して、以前お世話になったことのあるハッピーおじさんの相談室に駆け込みました。
〓ハッピーおじさん相談室〓
ミサキはかなり慌てていました。ミサキはおじさんにどう話してよいかさえ思い浮かばない状態です。ミサキの手は、まるで依存症の禁断症状のように震えていました。
そのうち、やっとハッピーおじさんの所に来たという安心感からか、気分が落ち着いたのですが、それもつかの間、今度は電車の中に携帯電話を忘れてきたことに気づきました。今さら取りに帰れないと思った途端に、また不安になって手の震えが始まったのです。
しかし、ミサキが、おじさんに携帯電話と共にある一日を話しているうち、に症状は収まってきました。
私は、「携帯電話がないとだめ」というミサキの依存の気持ちが、ハッピーおじさんに携帯電話のことを話すことで、「話す」という主体である自分が戻ってきたと言えるでしょう。
どんな便利なものも、使う主体としての自分を見失わないようにしたいものです。