【愛のコミュニケーション講座】
『第8話』
ハルミは、専門学校を卒業し、希望していた通りの会社に就職しました。意欲を持って入社したのですが、半年を過ぎて出社するのが億劫になっています。専門学校の時に友達の相談に付き添ったことがある、ハッピーおじさんのところを訪ねています。
〓ハッピーおじさん相談室〓
ハルミは、ハッピーおじさんに会って安心感を得たようです。専門学校の懐かしい思い出を次々と話し始めました。試験の結果が高得点であったことなど、よくできる自分という思いを語っていたハルミは、フトある教科の先生が「手伝いの進め」の話をしていた事を思い出しました。その時には、ハルミはテストには関係がないという受け止めをしていました。入社してからも、目の前にあることに対処するよりも、学生時代にテストに備えたように、言われたことを確実に覚えようとする気持ちが強く、行動が他の職員から遅れをとる日々を重ねていたのです。
その後ハルミは、何回かおじさんのところに通い、入社時のような意欲のある出社ができるようになっています。
人は、時として、“よく知っている自分は良くできる自分でもある”という思いに陥ることがあります。ハルミは、実際に役に立つ動きは始まったばかりだと思えたようです。